イルミネーションで子ども写真を綺麗に撮影する方法
「イルミネーションで人物を綺麗に撮る方法を教えて欲しい」
というご質問があり、思わずその場で力説しちゃいましたわ。
その力説の内容を、包み隠さずブログにて、わたくしの撮影ノウハウも含めて大公表いたしますので、是非、同じお悩みをかかえていました方は参考にしていただき、イルミネーションとお子さんのコラボ写真を綺麗に想い出として残してあげてくださいね。
1. カメラとレンズについて
基本的に、今、お持ちのカメラとレンズでOK!
こだわるのであれば、カメラは「フルサイズ」という規格の大きなセンサーを持ったカメラ。レンズは「F2.8」の明るいレンズが理想です。
■ 理由
~カメラ~
センサーが大きい程、高感度で撮影する際、ノイズの量が少なく済む。
~レンズ~
F値が明るい程
ファインダーが見やすくなる。(ミラーレスやモニターで撮影する際は、暗いレンズでも影響なし。)
高感度の使用が避けられる。
シャッタースピードが上げられ、被写体ブレや手ブレの防止にもなる。
2. 光のまわり方(あたり方)を見極める
これが一番大事!
言うまでもなく、光があたっていないところは写真には写りません。その為、光があたってないとしたら、いかにして人物に光をあてるか?がとっても重要。わたくしもイルミネーション撮影では、ここを一番見ています。
光があたってないとすれば、フラッシュで人物に光をあてて撮影するのか?それとも、イルミネーションの光で撮影するのか?を、まず決めます。
~フラッシュを使って撮影する方法~
もし、フラッシュで撮影を決めたのであれば、イルミネーションの近くで撮影するのは避けましょう。
理由は、背景のイルミネーションまでカメラのフラッシュの光が届いてしまう為、イルミネーションの光がかき消され、雰囲気も台無しになってしまう為です。(フラッシュの光量を抑えるやり方、または、広角側でお子さんにグッと寄って、フラッシュを背景まで拡散させない方法もあります。ただし、後者のやり方の場合は、お子さんの写真がウエストアップ以上で大きく写る分、左右のどちらかに人物を寄せて、背景(イルミネーション)を入れる構図の工夫が必要となります。)
~イルミネーションの光を使って撮影する方法~
撮影の背景と決めたイルミネーション以外で、周囲にあるイルミネーションの光が届いている場所や、イルミネーションの光とは別の補助光となる外部光(街灯やお店の光など)が届いている場所を探します。
3. カメラの設定値や撮影前に気をつけたいこと
1) お持ちのレンズの最小値で撮影しましょう!
ズームレンズでF3.5-F5.6と明記されているレンズを使用する場合は、広角側での撮影を意識しましょう。望遠にしてしますと、F値が大きくなり暗くなってしまいます。(望遠側にして背景をぼかしたい意図がある場合は別です。)
2) 人数が2人以上の場合。
絞り(F値)を開けて撮影する為、被写界深度(ピントが合ってみえる前後の範囲)が浅くなりますので、お子さんはなるべく1列で並んでもらいましょう。
3) お子さんにも止まってもらえるように、お話をしておきましょう。
シャッタースピードは、1/60~1/125が理想。止まっていることが難しいようでしたら、1/200前後のシャッタースピードを確保できる感度まで上げて撮影しましょう。
4. その他
3つ前の記事にも書かせていただきました「高感度撮影時に出るノイズの軽減方法とは?」でもご紹介させていただきましたが、高感度で撮影する際は、適正露出より少し明るめの撮影を心掛けましょう。
写真が暗いと余計にノイズが目立ちやすくなります。明るめに撮影された写真は、ノイズも目立ちにくいですし、明るいと綺麗にも見えます。
■「で、結論的にはどうしたらいいの?」と思っておられる方へ
今回、ご紹介いたしております写真のカメラ設定値を記載させていただきましたので、是非、ご参照くださいませ。
イルミネーションの真近くで撮影できる環境でしたので、感度もそれほど上げず、絞りもF4で明るく撮影できました。
カメラ: EOS-1D MarkⅣ
シャッタースピード: 1/60
F値(絞り): F4
ISO感度: 3200
2019年12月28日 21:50